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【裏】ロシア政治経済ジャーナル No.1
2020/1/30
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【裏RPE】
★プーチンの院政計画
全世界の裏RPE読者の皆さま、こんにちは!
北野です。
プーチンは、現在4期目です。
任期は、2024年まで。
現行憲法の規定により、連続3期はできません。
その後、この絶対権力者は、どうするつもりなのでしょう
か?
今日は、これについて考えてみましょう。
1月15日、ロシアのメドベージェフ内閣が総辞職しました。
その直前、プーチンは年次教書演説で、「憲法改定」を提
案しています。
彼の提案を見ると、2024年以降のビジョンが、見えてくる
かもしれません。
改定案の内容は?
AFP=時事1月21日に、概要が書かれていました。
■大統領任期は通算2期まで
改憲案では、大統領の任期は通算2期までに制限するとし
ている。
現行のロシア憲法では大統領の任期は、連続2期までと規
定されている。プーチン氏はこの抜け穴を使い、連続2期
を務めた後に1期だけ首相に就いた後、大統領に再任し、
現在通算4期目を務めている。改憲により、プーチン氏の
後継者は同じことができなくなる。>
これは、プーチンの次に大統領になる人物が、プーチン
の真似をして、4期とか務められないようにする。
つまり「次の大統領のパワーを弱体化させる」意図があ
る。
ここから、「プーチンは、大統領を辞める準備をはじめ
ている」ことがわかります。
ということは、国家主席の任期制限を撤廃し、終身国家
主席への道を開いた「習近平式」ではいかないというこ
とですね。
■新国家評議会
改革の一環として、新大統領は新たな「国家評議会」を
組織すべきだとしている。
国家評議会は現在も地方知事や政治任用者で構成される
大統領諮問機関として存在しているが、その重要度は低
い。
改憲案では、新国家評議会は国家機関の相互調整を行い
、「内政および外交政策の主な方向性」や「社会・経済
発展の優先分野」を決める役割を担うとしている。
さらにプーチン氏がこの新評議会の議長に収まるのでは
ないかとの臆測も浮上している。>
「では、プーチンは大統領退任後、何やるんですか?」
という疑問が湧いてきます。
あの男が、簡単に権力を手放すとは思えません。
そこで、国家評議会を強力にして、プーチンがそこのト
ップになる。
そして、院政を行う。
うまくいくかはともかく、こんなシナリオが検討されて
いるのでしょう。
■外国籍保有者の公職追放
改憲案には、公職の人事に関する新たな制限も加えられ
ている。
外国籍や外国の永住権を持つ人および長期間国外に在住
していた人々は、大統領以下すべての公職に就くことが
できなくなる。
また大統領資格は、在住期間25年以上のロシア永住者に
制限される。
この条項は、米国への留学経験がある野党勢力指導者の
アレクセイ・ナワリヌイ(Alexei Navalny)氏のような
人々を標的にしたものではないかと疑う声もある。>
なるほど〜。
ナワリヌイは、日本ではほとんど無名の人物。
しかし、ロシアでは、実質「プーチンの次に影響力のあ
る人物」といえるでしょう。
(クレムリン情報ピラミッドに洗脳されているロシア人
は同意しないでしょうが・・・。)
彼は、メドベージェフ前首相の汚職を暴露した動画
「オン ヴァム ニ ディモン」で、有名になりました。
↓
@ロシア語がわからなくてもごらんになってください。
「メドは、不正に巨大別荘を複数所有している」という
内容です。
その別荘群の映像を見るだけで、メドの汚職の巨大さが
理解できます。↓
https://www.youtube.com/watch?v=qrwlk7_GF9g&t=1175s
3300万人以上の人(ロシア語なので99%以上は、ロシア
人でしょう。)
がこの動画を見て、ロシアの世論は、はっきり変わりま
した。
この動画を見た人は、例外なくメド嫌いになるでしょう。
そして、かなりの人は、メドを保護しつづけていたプー
チンも嫌いになったはずです。
そんな影響力大のナワリヌイ。
憲法が改定されたら、大統領になることができなくなる。
プーチン、露骨です。
■連邦議会への権力集中
改憲案によって、大統領は権限の一部を下院へ委譲する。
これにより下院が首相候補や閣僚候補らを承認し、その後
大統領が正式に任命する。
だが、国防、国家安全保障、内政関連の大臣や高官は、大
統領が上院と協議の上、任命する。
また最高裁の裁判官や検察官は大統領が指名し、上院で承
認される。>
議会を強くして、「次の大統領の権限を弱める」目的です。
現状は、大統領が首相を任命し、議会が承認する。
改定後は、議会が誰が首相にするか決める。
大統領が正式に任命するのですが、議会が決めた候補を拒
否できないのだそうです。
以上の改定案から、どんなプランが見えてくるでしょうか?
・プーチンは、憲法を改定して、5期、6期目を務める気は
なさそうだ。
・プーチンは、憲法改定により、次の大統領を「弱い」大
統領にする。
・プーチンは、国家評議会の権限を強め、そこのトップと
して、院政を敷くつもりか。
・プーチンは、憲法改定による、欧米の息がかかった人物
が大統領になれないようにする。
後4年あるので、何が起こるかわかりません。
それでも、現状彼の頭の中には、こんなプランがあるので
しょう。
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○メールマガジン「【裏】ロシア政治経済ジャーナル」
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