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【裏】ロシア政治経済ジャーナル No.180
2024/3/1
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★ロシア、もう一つの不審な死(プーチン最側近の息子)
全世界の裏RPE読者の皆様、こんにちは!
北野です。
今回は、まさに【 裏 】という感じのお話です。
裏メルマガ読者の皆様は、「プーチン最大の敵」と呼ばれた
アレクセイ・ナワリヌイが獄死したことをご存知でしょう。
この件については、3回記事を書いています。
まだの方は、この機会にご一読ください。
・政敵ナワリヌイ氏が獄死。
それでもプーチン独裁が崩壊に向かう理由
https://www.mag2.com/p/news/593223
・獄死したプーチンの政敵ナワリヌイ氏を
ロシア人はどう思っているか?
https://www.mag2.com/p/news/593352
・「彼は降伏しなかった」プーチン打倒を誓った
ナワリヌイ氏の妻
https://www.mag2.com/p/news/593746
ところで、ナワリヌイが亡くなる少し前に、
ある超重要人物が亡くなっていました。
プーチンの最側近イーゴリ・セーチンの一人息子
イワン・セーチンです。
写真はこちら。↓
https://dzen.ru/a/Zd1o_gmERgmrhMJM
イーゴリ・セーチンは1960年、レニングラードに生まれました。
プーチンと同郷です。
1991年、サンクトペテルブルグの対外関係委員会議長
だったプーチンの秘書になりました。
それから33年間、イーゴリ・セーチンは、
プーチンの最側近でありつづけています。
そんなセーチンは、2004年から現在まで
ロシアの国営石油会社ロスネフチの会長を務めています。
ロシアには、最重要の会社が二つあります。
一つは、国営ガス会社ガスプロム。
もう一つが、ロスネフチです。
イーゴリ・セーチンは、プーチンの最側近で、
ロシアの石油最大手ロスネフチの会長。
それで、絶大な権力と影響力、
莫大な富を持っているのです。
しかし、金も権力がありあまるほどあっても、
「すべて思い通り」とはいかないようです。
イーゴリ・セーチンは、二回結婚して、二回離婚。
今は、独身です。
一人目の奥さんはマリーナさん。
二人目の奥さんは、オリガさん。
一人目の奥さんとの間に、
長女インガさん、長男イワンさんが生まれました。
二人目の奥さんとの間に、次女バルバラさんがいます。
さて、この長男イワンさんが2月5日に急死したのです。
理由は、「血栓症」だそうです。
年齢は、なんと35歳。
若いです。
少し不可解な点もあります。
イーゴリ・セーチンは、当局に捜査を依頼せず、
ロスネフチのセキュリティーチームに捜査を
させているのだそうです。
「諜報機関」(例、FSB)などの犯行を疑っているのでしょうか?
もう一つ、イワン・セーチン(息子)が倒れたのを知った
ガードマンが、すぐ救急車を呼びました。
ところが、救急車が来るまでに2時間かかった。
それで、救急車が到着した時には、
すでにイワン・セーチンは亡くなっていたのです。
なぜ、救急車が来るまでそんなに時間がかかったのでしょうか?
「ガードマンが電話で伝えたアドレスが
正しくなかったから」と救急車サイドは説明しています。
一方、ガードマンは、「正しく伝えた」と主張しています。
この死は、どうなのでしょうか?
もちろん、真相はわかりません。
35歳の若者が血栓症で亡くなることもあるでしょう。
自分の雇用主が倒れたのを発見したガードマンが、
パニくって、アドレスをまちがえて伝えることもあるでしょう。
あるいは、救急車の人が、アドレスを聞き間違えて、
なかなか到着できないこともあるでしょう。
実際、「何もなかった」のかもしれません。
しかし、プーチンの最側近の息子の死だけあって、
いろいろな憶測が飛び交っています。
もちろん、「西側諜報機関」がセーチンの息子を
殺すことはできませんし、殺す理由もありません。
可能性があるとすれば、ロシア国内の権力闘争でしょう。
誰かがプーチン最側近の長男を殺したのでしょうか?
それとも、実際は何もないのでしょうか?
私は何も断言することができません。
ただ、「ロシアでこういう出来事があり、
こういう話がされている」ということです。
いずれにしても、35歳の若さで亡くなった
イワン・セーチンさんのご冥福をお祈りいたします。
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