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【裏】ロシア政治経済ジャーナル No.212
2024/5/5
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★全世界大ヒットドラマ「SHOGUN」は何が面白い?
全世界の裏RPE読者の皆様、こんにちは!
北野です。
(@ドラマ「SHOGUN」のネタバレがあります。
お気をつけください。
本のPRがありますが、依頼されたわけではありません。)
今年、海外ドラマで一番の大ヒットといえば
「SHOGUN」でしょう。
予告はこちら↓
https://www.youtube.com/watch?v=VQfAzBXL1JY
真田広之さんがプロデューサーなので、
私たちがハリウッド映画で日本人を見るときの
「???」感があまりないと言われています。
「SHOGUN」の話は、「太閤」(豊臣秀吉モデル)が
亡くなるところから始まります。
ストーリーの基本は、吉井虎永(徳川家康モデル)と
石堂和成(石田三成モデル)の覇権争いです。
そして、石堂和成(石田三成モデル)は
虎永(家康モデル)以外の五大老を味方につけ、
終始一貫有利にあります。
しかし、ずっと劣勢だった虎永(家康モデル)は、
最後の最後で逆転勝利をおさめます。
どうやって、虎永は(家康モデル)は、
形成を逆転させたのでしょうか?
話があまりに複雑すぎて、
全部解説することはできません。
しかし、一言で言うと「謀略」です。
虎永(家康モデル)は、石堂和成(石田三成モデル)と
他の大老、落葉の方(淀殿モデル)を
分断することに力を注ぎ続けます。
そして、最終回で虎永(家康モデル)は、
樫木藪重(本多正信モデル)に言います。
「紅天(石堂=石田三成モデルを倒す作戦)は
すでに終わっておる。
大老衆が結束している限り、
大坂に軍を送るなどもってのほか。
それは、すなわち死を意味する。
そこでわしは、おなごを一人送り込み、
軍勢にもできぬことをさせたのじゃ。
そなたには見えぬか。
これから何が起こるか。
これより、およそひと月の後、
我らは関ケ原にて、敵と対峙いたす。
五つの軍勢が戦場にて直にあい対峙しての。
そなたの申すとおり、お世継ぎ(豊臣秀頼モデル)
の軍が石堂(石田三成モデル)側につけば、
わしの軍勢に勝ち目はない。
じゃが鞠子(細川ガラシャモデル)殿の行いのおかげで、
落ち葉の方(淀殿モデル)は石堂との盟約に嫌気がさし、
秘密裡にわしに文をよこし、お世継ぎ(豊臣秀頼モデル)の
軍を戦場には出さぬと誓われた。
その日石堂(石田三成モデル)には、掲げる御旗がない。
大老衆は、刀すら抜く前に、石堂に背を向けるであろう。
そして、ようやくわしが夢見た時代が来る。」
これは、ドラマを見ていないと意味がわからないでしょう。
しかし、要するに、「石堂(石田三成モデル)と
落ち葉の方(淀殿モデル)、五大老の分断工作が
完了したから、関ケ原の戦いは、戦闘が始まる前から
勝敗が決まっている」と言っているのです。
そして、虎永(家康モデル)は、
これからのことを語ります。
「築き上げるは、戦のない、太平の世じゃ」
ドラマ「SHOGUN」は、いうまでもなく
「フィクション」です。
もしこれを「事実ベース」だと思ってみると、
「突っ込みどころ満載過ぎる!」となり、
楽しめないでしょう。
最初から、「フィクションだ」と
思ってみる必要があります。
しかし、虎永(家康モデル)の行動は、
世界一の戦略家ルトワックさんが、
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の中で「最高レベルの戦略家」と呼ぶ
「家康っぽい」と言えるかと思います。
ちなみルトワックさんは家康のことを
〈「同盟」の論理を知り尽くした
天才的な戦略家だった。〉(12p)
と大絶賛しています。
ドラマの中の虎永(家康モデル)は、
謀略で石堂(三成モデル)と五大老、
落ち葉の方の同盟を破壊してから、
関ケ原の戦いに向かうのです。
こんなところは、フィクションとはいえ、
「家康らしさがよく描かれている」と思います。
「SHOGUN」は、現在の日本国、
日本国民にも教訓を与えてくれる
ドラマだと思います。
プーチンのように、この世の支配者と直接対決し、
戦術的勝利(たとえば、ロシアーグルジア戦争、
シリア内戦介入、クリミア併合、ウクライナ内戦
介入など)を重ねても、結局孤立して戦略的敗北
にむかうのか?
それとも、戦わずに、自然と自立できる環境を整え、
「戦略的勝利」を勝ち取るのか?
「SHOGUN」は、400年以上前に起こった
覇権争いを描いたフィクションの名作です。
では、現在の世界的覇権争いは、
どうなっているのでしょうか?
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そして、虎永(家康)の言葉をもう一度。
「築き上げるは、戦のない、太平の世じゃ」
「太平の世」を築き上げるための「謀略」を。(笑)
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