【裏】RPEJournal=======================================
【裏】ロシア政治経済ジャーナル No.261
2024/8/30
=======================================================
★子供を不幸にしないために
全世界の裏RPE読者の皆様、こんにちは!
北野です。
私の妻がはまっているドラマがあります。
『スカイキャッスル』
と言います。
予告はこちら。↓
https://www.youtube.com/watch?v=-TvSwdHkn3c
アマゾンプライムでは、追加料金なしで見ることができます。
我が家では、最近の家族らしく、
テレビを見ることがほとんどありません。
しかし、『推しの子』と『逃げ上手の若君』と
『スカイキャッスル』だけは、テレビで見ています。
あまりネタバレはしませんが、『スカイキャッスル』は、
5つの家族を中心に話が進んでいきます。
そのうち4つの家族は、共通の夢を持っています。
彼らは皆、息子、娘を将来、
「帝都病院で働かせたい」と願っている。
そのために、息子、娘を、
超難関「帝都医大付属高校」に入学させたいと願っている。
4つの家族の4人の父親は、皆帝都病院に務めています。
この4家族は、子供が帝都医大付属高校に
合格するためなら、「何でもする」決意を持っている。
「担当した子供を100%合格させている」
家庭教師を雇うために、年3000万円(!)
払ったりするのです。
彼らは、自分の子供の幸せを願っているのでしょう。
ところが、子供はちっとも幸せではありません。
なぜでしょうか?
「帝都医大付属高校に入り、帝都医大を卒業し、
帝都病院で働く」というビジョンが、
「自分の物」ではないからでしょう。
『スカイキャッスル』には、5番目の家族が登場します。
お父さんは、同じく帝都病院に務めている。
奥さんは、小説家です。
この奥さんも、かなりKYな人です。
何気ない一言で、他人の人生を
破滅させてしまうこともあります。
それでも、この家族は、子供に
「好きに人生を歩んでいい」という自由を与えている。
それで、この家族、南沢家の青葉君は、
なかなか幸せな感じです。
私は、このドラマを見て、子供の未来を
親が決めてしまっている4家族より、
子供に選択権を与えている南沢家の方が、
「ベターだろう」と思います。
理由は、二つあります。
一つは、私自身の経験です。
私の両親は、「勉強しろ」と一言も言わない人たちでした。
高校も大学も、全部私自身が決めてきました。
結果、私は、松本深志高校を卒業し、
ロシア外務省付属モスクワ国際関係大学を
卒業した初めての日本人になりました。
かなり変わった人生になってしまいましたが、
「全部自分で決めてきた」という自覚があるので、
誰にも文句は言えません。
そして、「自己決定」は、「学歴」や「所得」よりも、
幸福度に影響を与えているらしいのです。
つまり「自己決定度が高いほど、幸福度が高まる」
ということ。
@参考 神戸大学の研究結果↓
https://www.kobe-u.ac.jp/ja/news/article/2018_08_30_01/
もう一つの理由は、知人の家で不幸が
起きているということです。
あるお父さんは、息子を有名中学に入れようと、
スパルタ教育をつづけてきました。
息子はそれに反発し、入試をさぼって
不合格になってしまいました。
ある家族は、同じく息子にスパルタ教育をし、
ぎりぎりで有名中学に入れることに成功しました。
しかし、ついていけなくなり、今は不登校になっています。
ある子は、音楽が大好きでした。
しかし、親は「音楽では食っていけない」と反対し、
経済学部に入ることにしました。
その子は、鬱になりました。
などなど。
子育てというのは、本当に悩ましいです。
誰もが「初体験」ですから。
それでも、「親の幸せ」ではなく、
「子供の幸せファースト」を基軸に進んでいくことが
一番大事なのだと思います。
近年稀にみるドロドロドラマ『スカイキャッスル』を
見ながら、そんなことを考えました。
小さなお子さんがいる方には、お勧めのドラマです。
PS
北野の新刊、快調に売れ続けています。
◆『プーチンはすでに、戦略的には負けている
~ 戦術的勝利が戦略的敗北に変わるとき 』
詳細は↓
https://amzn.to/3JWfTnD
すでに読まれた方は、アマゾンにレビューを
投稿していただけると、とても助かります。
なにとぞよろしくお願いいたします。
=======================================================
○メールマガジン「【裏】ロシア政治経済ジャーナル」
発行者 北野 幸伯
Copyright (C)RPE JournalAll Rights Reserved. 358
======================================================= |