【裏】RPEJournal=======================================
【裏】ロシア政治経済ジャーナル No.265
2024/9/6
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★「増税ゼロ政策」は不可能なのか?
全世界の裏RPE読者の皆様、こんにちは!
北野です。
自民党総裁選、盛り上がっていますね。
一番争点になっているのは、「裏金問題」でしょう。
自民党としては、
・不人気な岸田さんに辞めていただく
・「クリーンなイメージ」の新総理を誕生させる
・新総理の支持率が高いうちに解散、総選挙
・国民はすっかり裏金問題を忘れ、自民大勝利!
だいたい、こんな作戦なのでしょう。
そうなると、一番良さそうなのが、小泉さんでしょう。
若くて、イケメンで、英語が話せて、奥さんは美人で。
まさに、「クリーンなイメージ」です。
そんなわけで、現在「最有力候補」なのでしょう。
しかし、私たちは、【 無意識化 】されている
【 最重要問題 】があることを知っています。
それが、【 増税問題 】。
これ、ほとんど国民はあまく見ているようですが、
ホントに大変なことなのです。
以前もご紹介しましたが、
『税理士法人プライムタックス』のHPに
長い増税リストが載っていました。
再度転載してみましょう。
(@@@ちなみに防衛増税は、「増税クソメガネ」という言葉が流行って岸田さんが気にしたせいか、延期になっています。)
〈・たばこ増税
本体は健康の観点からたばこの消費を抑制するためのものだが、防衛費の財源として24年より増税予定。
・所得増税
防衛費を確保するため24年から増税は決定しているが、定額減税が所得税から行われるため矛盾するとして時期検討中。
・復興特別所得税の延長
3.11復興目的に37年までの予定だが、防衛費増のために14~20年延長が議論中。
・給与所得控除の廃止
現行は30%控除されているが3%に減率することでサラリーマンには大打撃の可能性。
・配偶者控除の廃止
扶養控除のない15歳以下との公平性確保と女性の「年収の壁」問題解消のために廃止を検討。
・生命保険料控除の廃止
生命保険は元本よりも大きなお金がもらえる可能性がある点が個人投資と変わらないとされ、見直しを検討中。
・退職金の非課税枠を廃止
「勤続年数×40万円」の控除が認められていたが、雇用の流動性を妨げているとして廃止が検討されている。
・扶養控除の縮小
扶養控除の縮小が見直される見込み。
一方、児童手当を高校生まで支給対象に広げ控除縮小とのバランスが問われている。
・法人増税
防衛費確保のため付加税方式で4%~4.5%を予定。
中小企業などへの配慮として、上乗せ分を計算する際、法人税額から「所得が2400万円の相当の税額」を控除予定。
・法人税の控除縮小
賃上げによる税優遇措置で3%以上賃上げした大企業の控除縮小案が中小企業への優遇と同時に検討されている。
大企業には実質的に増税になる可能性がある。
・後期高齢者医療保険の負担増
出産育児一時金の一部を75歳以上も負担するようになる。
段階的に負担対象者を増やす方針で、24年4月からは年収211万円超の人を対象に月平均430円を徴収。
25年4月からは年収153万円超の人を対象に月平均430円を徴収。
・生前贈与の持ち戻し期間延長
生前贈与制度に関するもので死亡の3年前から7年前に課税対象期間を延長する。
・結婚・子育て資金の贈与特例廃止
1千万円以下は非課税だった結婚・子育て資金の一括贈与特例を廃止。
・教育資金一括贈与廃止
教育資金の一括贈与が26年3月末で廃止予定。
・介護保険料負担増
1割負担から2割負担に移行する対象者を大幅に拡大する見込み。
・国民年金納付期間延長
少子化による財源不足の補填策として保険料の納付期間を5年延長して65歳までとする。
・公的医療保険の上乗せ
「異次元の少子化対策」として財源を探し回った結果、歳出改革後の足りない分を「支援金制度」という名目で国民一人約500円程度の増額が検討されている。
・森林環境税の創設
23年度に終了予定の特別復興住民税に替わり、森林環境贈与税とは同額の森林環境税が新設される。
・厚生年金支給減額
現行で平均14万6000円支給されている厚生年金額を見直す。
保険料負担は重くなる一方、受給額が減額される。
・走行距離課税の新設
車の走行距離に合わせて課税しようというもの。
しかし従来の車とハイブリッド、電気自動車等の問題やカーシェアリングなど課題は残る。
・ケアプランの有料化
介護保険サービスを受ける際のケアプラン(介護計画)費用の有料化を検討中。〉
出所はこちら↓
https://www.primecg.co.jp/20240116125010
ーー
これがみんな実現したら、どれだけしんどくなるでしょう。
そして、国民のおそらく99%ぐらいは、
この「長い増税リスト」のことを知らないのです。
ですが、私たちは知っていますから、
「増税路線をつづける新総理を誕生させてはならない!」
と思います。
では、「増税路線ではない自民党総裁候補」
とは誰なのでしょうか?
つい最近までは、青山繁晴さんと高市早苗さんだけでした。
ところが、おととい茂木敏充幹事長が、加わりました。
茂木さんは、【 増税ゼロ宣言 】をされました。
そして、「防衛増税」と「異次元の少子化対策増税」
について「中止する」と断言しました。
これが実現すれば、私たちは、
【 2兆円の負担増を免れる 】ことができます。
さらに、【 増税ゼロ宣言 】なのですから、
長い増税リストの「未来分」に関しては、
すべて中止になる可能性があります。
これ、「どうせできるわけがない!」という批判は多いです。
ですが、「増税ゼロ宣言」をして増税したら、
茂木さんの政治生命は終わりでしょう。
それに、
「最初から何も言わず、増税路線踏襲を決めている」
他の9人の候補者より全然マシです。
「消費税減税を宣言している青山さんの方がいい!」
という意見もいただきました。
私も「増税ゼロ」より「減税」の方がいいと思います。
しかし、「増税ゼロ」でも、
来るべき「長い増税リスト地獄」を回避できるのですから、
否定すべきではないし、むしろ大いに支持すべきだと思って
います。
茂木さん、「増税ゼロ宣言」が出るまで
注目していなかった人が多いでしょう。
どういうビジョンをもっているのでしょうか?
やはり、彼自身が語っている内容を聞いておくべきでしょう。
以下の動画をごらんください。
↓
https://www.youtube.com/watch?v=iOtIm-XWxfw
「6つの政策ビジョン」について語っていますが、
【増税ゼロ】の話は、すぐでてきます。
まず、1分40秒ぐらいから3分10秒ぐらいをごらんください。
そして、記者から、「増税ゼロにしたときの財源」
に関する質問があり、茂木さんはこれに答えています。
14分47秒から18分56秒くらいまでごらんください。
もちろん、時間がある方は、全部見たらいいと思います。
テレビニュースでは、
時間の関係で99%ぐらいカットされます。
ユーチューバーの皆さんも、
「最初から結論ありき」の人が多いと思います。
ですから、茂木さんのことは茂木さん自身の言葉を聞き、
自分で判断するのがいいでしょう。
もちろん、青山さんや高市さんについても同様です。
他の候補の皆さんについては、
残念ながら「増税路線」のようです。
もし他の候補で、「増税ゼロ派」「減税派」がいたら、
是非教えてください。
というわけで、自民党員の読者さんには、
青山繁晴さん、高市早苗さん、茂木敏充さんの誰かに
投票していただけたらうれしいです。
「増税総理」が誕生すれば、
長い増税リストが現実化していきます。
そうなれば、国民の負担は爆増し、実質賃金は下がり続け、
日本は「暗黒の40年決定」になるでしょう。
日本の国益のために、なにとぞよろしくお願いいたします。
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なにとぞよろしくお願いいたします。
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