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【裏】ロシア政治経済ジャーナル No.306
2024/10/30
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★自民党、選挙後の派閥勢力の変化
全世界の裏RPE読者の皆様、こんにちは!
北野です。
自民党の派閥は、今どうなっているのでしょうか?
「麻生派以外解散した」といわれていますが。
9月27日に行われた自民党総裁選。
派閥についてわかったことが二つありました。
一つは、「確かに派閥の影響力は低下したのだな」ということ。
たとえば、旧岸田派からは、上川さんと林さんの二人が立候補していました。
旧茂木派からは、茂木さんと加藤さんが立候補していました。
麻生さんは、「河野さんを応援する」といいつつ、
実際には高市さんを支持しました。
確かに、派閥の縛りは緩くなり、自由度が増したことがわかりました。
その一方で、「完全に派閥の影響力が消えたわけではない」こともわかりました。
決選投票で、岸田さんは旧岸田派のメンバーに、
「高市には入れるな!」と指示を出したそうです。
それで、「キングメーカーは岸田さんだ」といわれていました。
旧岸田派は、決選投票で勝手に投票したのではなく、
元派閥のボスの指示に従ったのでしょう。
つまり、結論を書くと、
・派閥の影響力は大幅に低下した
・しかし、影響力は残っている
となるでしょう。
では、10月27日の衆議院選挙の結果、
自民党内の派閥勢力はどう変化したのでしょうか?
今日10月30日の読売新聞オンラインを参考にさせていただきました。
まず選挙前の勢力。
数が多い順に。
1、旧安倍派 50人
2、麻生派 40人
3、旧岸田派 35人
4、旧茂木派 33人
5、旧二階派 26人
6、旧森山派 7人
選挙後、勢力はどう変わったのでしょうか?
1、麻生派 31人
2、旧茂木派 27人
3、旧岸田派 26人
4、旧安倍派、旧二階派 各22人
6、旧森山派 7人
一見してわかるのは、「最大派閥」だった旧安倍派の凋落でしょう。
最大派閥だったのが、28人減らして、第4派閥になってしまいました。
(もちろん、表向き「派閥は存在しない」のですが。)
理由は、もちろん「裏金問題」です。
次期総裁を狙う高市さんにとって、保守旧安倍派の衰退は、大きな痛手です。
代わって最大派閥になったのが麻生派、2位が旧茂木派。
麻生さんと茂木さんは、総裁選で高市さんを支持したといわれています。
その二人が、1位、2位というのは、高市さんにとっていいニュースなのでしょう。
旧岸田派は、選挙前と変わらず3位。
旧二階派は旧安倍派と同数で4位ですが、二階さんが引退し、
かわって出馬した三男伸康さんは当選できませんでした。
それで、旧二階派はバラバラになる気がします。
石破さんの次は、誰が自民党の総裁になるのでしょうか?
はっきりわかりませんが、再登板を目指す岸田さんと
高市さんの戦いになるといわれています。
どうなるか興味深いです。
それより、目先気になるのは、
「次期総理になるのは石破さんなのか野田さんなのか」ですね。
私的には、国民民主党が、
・防衛増税、異次元の少子化増税、脱炭素増税をやめること
・その他、「長い増税リスト」にある増税を一切行わないこと
・石破さんが掲げる「法人税増税」「金融所得税増税」を行わないこと
・石破さんが否定しない「さらない消費税増税」を行わないこと
・その他、増税、国民負担増をいっさい行わないこと
などを条件にして、議会の首相指名選挙で
石破さんに入れてもいいかなと思います。
石破さんと野田さん、なんというか「究極の選択」です。
石破さんは、岸田さんから引き継いだ「長い増税リスト」に加えて、
「法人税増税」「金融所得税増税」を画策している。
さらに、「消費税増税」の可能性も否定していない。
まさに、【 大増税王 】です。
一方、野田さんは、総理大臣だった時代に、
消費税率を5%から10%に倍増させる決断をした、こちらも【 大増税王 】。
次期総理は、2人の【 大増税王の戦い 】ということで、
「どっちも首相にならないでくれ!」と叫びたい気持ちでいっぱいです。
しかし、この2人しか可能性がないので、「相対悪」「相対善」で
選ぶしか仕方ありません。
私は、この2人なら、石破さんの方が「まだマシ」だと思います。
野田さんは、既述の通り、消費税率倍増を決断し、
日本を【 暗黒の30年 】にした張本人です。
さらに、鳩山、菅、野田のいわゆる【 悪夢の民主党政権時代 】、
日米関係、日中関係、日ロ関係、日韓関係は、いずれも最悪になりました。
だから私は、野田さんを全然信用していません。
石破さんも全然信用していませんが、自民党は、概して外交、
安全保障政策がまともなのです。
実をいうと岸田さんも、外交、安全保障政策では、
国際社会で非常に高く評価されてきました。
石破さんは、外交、安全保障政策については「未知数」ですが、
それでも短期間で日米、日中、日ロ、日韓関係をボロボロにした
元民主党政権の野田元総理よりはマシだろうと思います。
要するに、国民民主党にがんばってもらって、【 大増税王 】
石破さんの動きを封じ込めてもらう。
外交・安全保障政策については、今までの路線を継承してもらう。
国民民主党の玉木さんは、石破さんと、「紙に書かれた約束」を
交わしてほしいと思います。
そして、合意内容をきっちり国民に明らかにすることも忘れないでいただきたい。
玉木さんは、「石破さんから、こういう約束を取りつけたので、
首相指名選挙では石破さんに入れます」といいつつ、合意文書を国民に見せる。
これは、石破さんがウソをつくことを予防するためです。
石破さん、すでに前言撤回が相次ぎ、たくさんのウソをついてきました。
だから、言葉だけの約束で信じるのは、ナイーブすぎます。
きっちり「紙の約束」をしてもらいましょう。
選挙後の体制は、国民民主が石破さんの増税路線を抑えたうえで、
石破内閣継続が「ベター」だろうと思います。
といっても、全体的に「相対悪の戦いすぎる」と悲しくなりますが・・・・。
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