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【裏】ロシア政治経済ジャーナル No.33
2020/7/10
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★習近平とプーチン、アメリカ幕府打倒を誓う
全世界の裏RPE読者の皆さま、こんにちは!
北野です。
日本の言論界で、私が非常に違和感を感じることがあります。
それは、「ロシアと中国は、お互いを嫌っている。
両国の同盟は決してない!」
といわれていること。
確かに、ロシアと中国は、お互いを嫌っているでしょう。
しかし、嫌っていても、共通の敵がいれば
同盟関係になることはあります。
たとえば、第2次大戦中、犬猿の仲だったアメリカ、イギリスと
共産ソ連は同盟関係になりました。
第2次大戦が終わると、アメリカは、それまで敵だった
日本、ドイツ(西ドイツ)と同盟関係になった。
さらに1970年代になると、アメリカは、ソ連に対抗するため、
共産中国と組みました。
だから、「嫌いだから同盟しない」というのは、
現実とかけ離れた話です。
ちなみに私は、07年
●中国ロシア同盟がアメリカを滅ぼす日
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という本を出版しています。
この本に書いてありますが、実をいうと中国とロシアは、
2005年時点で、「事実上の同盟関係」になっているのです。
この同盟関係は、2014年3月のクリミア併合をきっかけに
ますます強固になりました。
中国は、国際的に孤立したロシアを一言も批判しなかった。
それどころか、天然ガス輸入を大幅に増やし、制裁に苦し
むロシア経済を救っているのです。
最近も面白いことがありました。
▼習とプーチン、「悪法」を褒め合う
<露、香港国安法を支持 首脳電話会談 中国は改憲称賛
産経新聞 7/8(水) 22:45配信
【北京=西見由章】中国の習近平国家主席は8日、ロシア
のプーチン大統領と電話会談した。
6月30日施行の香港国家安全維持法(国安法)に対して
米欧が批判を強めていることを念頭に、習氏は「ロシア側
と揺るぎなく相互支持を継続して外部による干渉と破壊に
断固反対し、それぞれの国家主権と安全、発展利益を守り
たい」と述べた。
プーチン氏も国安法施行への支持を明言した。>
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今、とても多くの国が、「香港国家安全維持法」を非難しています。
香港から、言論、信教、集会の自由などが消えるからです。
ですが、プーチンは、気にすることなくこれを支持しています。
習近平も「お返し」をしました。
<ロシアでは1日の国民投票で、プーチン氏の2036年
までの大統領続投に道を開く憲法改正が成立。
これを受けて習氏は「ロシア人民によるロシア政府への支
持の表れだ」と称賛した。>(同上)
プーチンは今、「終身大統領でいることが可能になった」
と欧米メディアから批判されています。
しかし、習近平は、これを支持した。
彼自身、国家主席の任期制限を撤廃し、終身国家主席の道
を歩んでいる。
「二人で仲良く、『死ぬまで』国を統治していこう!」
ということなのでしょう。
<また「米国第一」を掲げるトランプ米政権を念頭に「ロ
シアとともに多国間主義を守り、覇権主義に反対したい」
と牽制(けんせい)した。
プーチン氏は「中国が香港において国家安全を守る努力を
揺るぎなく支持し、中国の主権を破壊する挑発行為に反対
する」と表明。>(同上)
わかりやすい言葉で言い換えれば、習近平は、「ロシアと
一緒にアメリカの覇権をぶち壊す!」と宣言した。
プーチンはそれを支持した、ということでしょう。
日本人は、これが「中国とロシアの本当の関係」であるこ
とを知っておく必要があります。
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