◆ 裏RPE

本文へジャンプ  

 

【裏】RPEJournal=======================================




     【裏】ロシア政治経済ジャーナル No.53


                      2020/11/30


=======================================================

★バイデン新大統領で米欧同盟が復活する



全世界の裏RPE読者の皆さま、こんにちは!

北野です。


私は常々、「トランプさんは、戦略的な大統領ではない」
と書いていました。

拙著「米中覇権戦争の行方」

@詳細は↓
https://amzn.to/317ui8w

にも、


<アメリカ最大の弱点は、トランプ大統領自身です。>


書いてあります。

なぜか?

「アメリカ・ファースト」だから。


これ、「当たり前のことをいっているに過ぎない」という
人たちもいます。

本当にそうでしょうか?


皆さん、「私のポリシーは、『自分ファースト』です!」
と宣言している人とつきあいたいですか?

「わが社(の利益)ファースト」と宣言している会社から
物を買いたいですか?


単純なことなのです。

トランプさんは、言行一致の男。

それで、どこにいっても「アメリカファースト」を貫きました。

結果、ほとんどの親米諸国との関係が
ボロボロになっています。


たとえば、NATO。

トランプさんは、「俺たちは、NATO加盟国を守って
やることで損をしている」と常に不満をいっていました。

それで、NATO加盟国の首脳と会うたび、
「もっと軍事費を増やせ!」と主張しつづけていた。


欧州最強国家ドイツ。

トランプさんは、ドイツとロシアを直接結ぶ海底
ガスパイプライン「ノルド・ストリーム2」計画に大反対。

このプロジェクトに参加している企業に制裁を科しています。

トランプのロジックは、「アメリカは、ロシアからドイツ
を守っている。

だが、ドイツはロシアから莫大な量の天然ガスを
買うことで、敵であるロシア経済を潤している。

これは、おかしいだろ!」というもの。

わからなくはないですが、その態度とかやり方とかが
あまりに強硬で横暴であるため、

ドイツは、どんどん反米化していった。

結果、ドイツは、ロシアや、アメリカのライバルであ
る中国の方にむいていた。


フランスのマクロン大統領も、トランプさんが大嫌い。

それで彼は、
「欧州軍創設が不可欠」「欧州軍はアメリカ
から欧州を守らなければならない」と語り、
アメリカを仮想敵国視していた。


トランプさんのせいで、米欧関係がとても悪い。

アメリカはGDP世界一。

2位は中国です。

しかし、EUプラスイギリスを「一つの国」と見なせば、
欧州は、GDP世界2位になる。

それで、米欧が一体化すると、巨大な勢力になる。


ところが、米欧が分裂している。

喜んでいるのは、中国とロシアでしょう。



▼バイデン新大統領誕生で、米欧同盟が復活する



アメリカと欧州が分裂することで、世界最強の軍事同盟
NATOも弱体化する。

これほど馬鹿げたことはありません。

バイデンさんは、「国際協調派」で、
「アメリカ・ファーストと決別する」と宣言しています。

それで、米欧関係は改善することでしょう。

欧州もバイデン勝利を歓迎しています。

そして、米欧同盟の復活を提案しています。



<EU、中国に対抗するため米国に「新たな連合を提案」
…「ポスト トランプ同盟」

WoW!Korea 11/30(月) 8:26配信

ヨーロッパ連合(EU)は中国の脅威に立ち向かうため、
米国と「ポスト トランプ同盟」を提案していると、英
国経済紙のファイナンシャルタイムズ(FT)が29日報
道した。

来月に開かれるEU首脳会議に先立って、EUが作成した
計画案の草案によると、EUはドナルド・トランプ米政
権期間の緊張を終結させ 中国からの挑戦に立ち向かう
ため、米国と新たな同盟を結ぶ案を模索している。

この草案には

「解放された民主主義社会と市場経済としてEUと米国は
、中国の国際的主張が増大している戦略的挑戦に対して
対応することに同意する」


と書いてある。 >



実にすばらしいことです。

そして、欧州は、「バイデンが勝ったからこういう提案も
できる」と考えている。


<トランプ米政権期間、米国とヨーロッパの関係は膠着していた。

そのためEU加盟国のほとんどは、
ジョー・バイデン氏が当選したことを祝賀していた。

この計画案は、12月10日から11日まで開催される会議で、
国家指導者たちによる承認のために提出される予定である。

>(同前)


というわけで、バイデンが大統領になっても、
米中覇権戦争は終わらない。

米欧関係は改善され、同盟は復活していく。

日米関係についても、心配する必要はないでしょう。

いつも書いているように、心配すべきは、
「国内の親中派」ですね。


●PS

この記事が面白かった方は、裏RPEにご登録ください。

完全無料です。↓
https://rpejournal.biz/p/r/LcJ9oxS8


新しく立ち上げたせいか、人によっては、
「これは危険サイトです!」と出るケースがあるようです。

その場合は、無理に登録せず、私の方にご連絡ください。

メルアドは、tjkitanojp●yahoo.co.jp です。

(●の部分に @  を入れてください。)、





=======================================================


○メールマガジン「【裏】ロシア政治経済ジャーナル」


発行者 北野 幸伯


Copyright (C)RPE JournalAll Rights Reserved. 358



=======================================================

HOMEプロフィール北野の声読者の声北野の夢北野が登場したメディア北野が登場した動画裏RPEバックナンバー