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     【裏】ロシア政治経済ジャーナル No.60


                      2021/1/8


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★トランプ支持者が連邦議事堂を占拠!の結末



全世界の裏RPE読者の皆さま、こんにちは!

北野です。


皆さんすでにご存知と思いますが。

アメリカで衝撃的事件が起こりました。

トランプ支持者の大群が、連邦議事堂が占拠したのです。



▼何が起こったのか?



まず、何が起こったのかを知っておきましょう。

1月6日、連邦議事堂では、バイデンの当選を公式に
確定する上下両院合同会議が開かれていました。

バイデンの当選を認めないトランプ支持者たちは、
この会議を妨害しようとし、議事堂を占拠した。

トランプ支持者4人が死亡したと報じられています。



▼なぜ起こったか?



1月6日、上下両院会議の直前、トランプはホワイトハウス
前の広場で、数万人の支持者を前に演説しました。

バイデン当選を拒否するために、連邦議事堂にむけて
デモ行進しようと呼びかけていた。

https://www.youtube.com/watch?v=8X0KIYInLHc&t=3623s

トランプは、「議会を占拠せよ!」とはいっていません。

しかし、「トランプが煽った」批判されています。

共和党の同志からも、欧州の指導者たちからも。

ロイター1月7日。


<トランプ氏支持者のマイク・ギャラガー下院議員は騒動
について「米国の議事堂で、政情不安を抱える途上国のよ
うな騒ぎが起きている。トランプ大統領はこの事態を止め
るべきだ」とツイート。>

<同じくトランプ氏を支持するフレンチ・ヒル下院議員も
CNBCに対し、「大統領は過熱した論調の責任の一端を
担っている」と語った。>(同上)



そして、ついにペンス副大統領、ポンペオ国務長官も
トランプを離れ、彼は政界で孤立することになりました。

とはいえ、彼に投票した7400万人の中には、
トランプ支持をつづけている人もかなりいることでしょう。



<(トランプ大統領と緊密な関係を維持してきた
ジョンソン英首相は「米議会の恥ずべき光景」と非難。

フランスのルドリアン外相は「民主主義への重大な攻撃。

米国民の意思、票は尊重されなければならかない」と訴え
、選挙結果の受け入れを拒否するトランプ氏を暗に批判し
た。(時事 1月7日)

<ドイツのメルケル首相は7日の与党の会合で、トランプ
米大統領の大統領選敗北受け入れを拒む支持者が6日、
米連邦議会議事堂に乱入し、4人が死亡したことについて
「怒りと悲しみ」を覚えたと語った。

メルケル氏はまた、「トランプ大統領が昨年11月から敗
北を認めず、きのうも認めなかったことは非常に遺憾だ。

選挙結果への疑念があおられることとなった」と述べ、
乱入にはトランプ氏に責任の一端があるとの認識を示した。
>(時事 1月7日)



▼トランプの動き



連邦議事堂が占拠された後、

トランプはツイッターで


「暴力はだめだ。

われわれは法と秩序の党だと忘れてはいけない」


と投稿しました。

動画でも「帰宅せよ」と訴えました。


そして、ついにバイデンに大統領の座を譲ることを明言した。

CNN.co.jp


<トランプ米大統領は7日、連邦議会がバイデン次期
大統領の勝利を確定したことを受け、今月20日に
退任すると初めて公式に発言した。

トランプ氏は「選挙結果には全く同意できず、事実は私を
支持しているが、1月20日には秩序ある移行があるだろ
う」との声明を発表。

「合法な投票だけを集計するようにすべきだと訴える我々
の闘争は続くとずっと言ってきた。これで大統領の歴史上
最も偉大な第1期は終わるが、これは米国を再び偉大にす
る我々の闘いの始まりに過ぎない」とも述べた。>



▼トランプは、何が間違っていたのか?



トランプの支持者の一部が連邦議事堂を占拠し、
ペンスさんやポンペオさんも、ついに離れた。

トランプは、どこで間違えたのでしょうか?

大統領選挙があった。

トランプは、「大規模な不正があった」と主張した。

それは、別に悪くないでしょう。

「法律の枠内」です。


「不正があったのか、なかったのか?」


誰が判断するのでしょうか?

民主主義国家では「司法」が判断する。

司法が、「大規模な不正があったとはいえない」と判決を
出した時点で、

トランプは「不本意だが、司法の判断に従う」
としなければならなかった。

ここでストップすれば、大きな問題なかったでしょう。


「不本意だが、司法の判断に従う」といい、

「4年後の選挙でリベンジしよう!」

と宣言すれば、7400万人の支持者が「そうだ、そうだ!」
となったに違いない。

そして、ツイッターとYoutube動画で、影響力を保ち、
リベンジに向けて準備をはじめればよかった。


しかし実際は、彼はここで止まりませんでした。

「司法が間違っている!」として、選挙結果を覆そうと
働きかけをつづけた。

そして、「連邦議事堂占拠」という結果になってしまった。


善悪の判断は、「司法が決める」というのは、
民主主義の大切な原則の一つです。

ここを無視したら、アメリカ民主主義の根本が破壊されて
しまいます。


というわけで、ようやくバイデンの勝利が確定しました。

しかし、アメリカの分断は終わりません。

こちらの記事をみてください。

産経新聞2020年12月31日


<米ギャラップ社が29日発表した「米国人が今年最も尊
敬する人物」に関し全米の有権者に聞いた世論調査で、男
性部門でトランプ大統領が、女性部門ではオバマ前大統領
のミシェル夫人がそれぞれ選ばれた。

オバマ前大統領は昨年まで12年連続で首位を維持してき
た。

昨年はトランプ氏とオバマ氏がそれぞれ18%の支持を集
めて同率首位だったが、今年はトランプ氏が18%、オバ
マ氏は次点の15%で、トランプ氏が初めて単独首位に立
った。

11月の大統領選で勝利した民主党のバイデン前副大統領
は6%で3位だった。>




分断と混乱は、つづきそうです。

習近平の笑顔が見えます。(涙)


●PS

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