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【裏】ロシア政治経済ジャーナル No.88
2021/5/9
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★ブラジル大統領、パンデミックは中国の【新しい戦争】?
全世界の裏RPE読者の皆さま、こんにちは!
北野です。
「反日親中」のバイデンさんが大統領になって、
心配した人は多いと思います。
RPE、裏RPEでは一貫して、
「バイデンは反日親中だが、
1、米中覇権戦争はつづく
2、日米関係は、むしろよくなる」
と書いてきました。
「ホントかな~~」と疑念をいだいていた人も多いと思います。
バイデン就任から3か月が過ぎ、彼に対する懸念も
だいぶ後退したでしょう。
バイデンは、「尖閣は日米安保の適用範囲!」と明言している。
そして、トランプさんのように
「米軍駐留費用の日本負担を4倍増やせ!」
とか、「もっとアメリカ製品を買え!」とはいわないのです。
「米軍駐留費用の日本負担は、前年と同じでいいですよ」と。
そして、日米経済摩擦は、全然語られなくなりました。
一方、中国に対しては、厳しい姿勢を貫いています。
バイデン政権は、「ウイグルでジェノサイドが行われている」
というポンペオさんの認識を踏襲した。
欧州、カナダを巻き込んで批判を強めていて、
「北京五輪をボイコットしよう!」という話もでています。
またバイデンは、尖閣、台湾、南シナ海問題で、
中国と戦う姿勢を示し、
せっせと同盟国群との関係を改善させています。
バイデンは、アジアにもNATOのような仕組みが
必要と考えている。
だから将来、中国に対抗するための
「アジア版NATO」あるいは、
NATOと日本、インド、アセアンを一体化させ、
「インド太平洋同盟」
がつくられていく可能性があります。
いずれにしても、バイデン政権は、
着々と中国を追いつめているのです。
▼後退したパンデミックの中国責任論
一点、中国が「バイデンになって楽になった」
と感じていることがあります。
それが、パンデミックにおける「中国責任論」。
トランプさんは、毎日毎日「チャイナウイルス」という
用語を使っていました。
トランプの主張は、ハチャメチャなことも多いですが、
この件については正しかった。
中国政府は 2020年1月23日、
新型コロナが発生した武漢を封鎖した。
つまり、この時点で、
「都市を封鎖しなければならないほど、深刻な事態」
であることを理解していた。
翌1月24日、中国では春節がはじまりました。
中国人は、大挙して外国旅行に出かけた。
これで、全世界に新型コロナウイルスが
ばらまかれることになったのです。
この時、中国政府が、中国人を外に出さなければ、
パンデミックは起こらなかったでしょう。
だから、トランプの話には説得力があり、
中国のイメージが悪化していました。
中央日報2020年10月9日付。
<ピューリサーチセンターは6日(現地時間)、米国・韓国
・ドイツなど14カ国の1万4276人を対象にしたアンケート
調査で、中国に対する否定的な認識は73%にのぼり、
肯定的な認識(24%)を圧倒したと発表した。>
もう少し、具体的に。
<韓国の場合、否定的な意見が75%と、前年比で
12ポイント増え、英国(74%)、スウェーデン(85%)、
オランダ(73%)、ドイツ(71%)、米国(73%)、
スペイン(63%)など8つの国で 否定的な意見が
10%以上も増えたことが分かった。
日本(86%)は調査対象国のうち中国に対する認識が
最も否定的だった。>(同前)
ところが、バイデンさんは、「チャイナウイルス」という
用語を使うことを禁止した。
中国は、「救われた!」とホッとしたことでしょう。
というわけで、今の世界で
「中国のせいでパンデミックが起きた。責任をとらせよう!」
という首脳はいなくなりました。
おそらく唯一の例外は、ブラジルのボルソナロ大統領でしょう。
彼は、トランプさんと並んで、
「新型コロナ問題を軽視した首脳」として知られています。
結果、トランプさんのアメリカは、感染者数世界一になり、
ボルソナロさんのブラジルは、感染者数世界3位。
そんなボルソナロさんは、最近こんなことをいいました。
<ボルソナロ氏は5日の演説で、ウイルスが人為的に
作られた可能性や化学・細菌戦に触れながら、
「我々は新しい戦争に直面しているのか。
最も国内総生産(GDP)を伸ばした国はどこだ」
と述べた。
中国と名指しはしなかったものの、明らかに
中国を念頭に置いたものだと受け止められている。>
(読売新聞オンライン 5月8日)
ボルソナロさんの認識では、
中国が、新型コロナウイルスを人為的につくり、
世界を攻撃している?
だから、新しい戦争が起こっている?
こういう認識だと思われます。
トランプさんほどではないにしろ、中国にとっては、嫌な存在。
今後の動きに注目していきましょう。
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