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     【裏】ロシア政治経済ジャーナル No.93


                      2021/6/4


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★習近平、「信頼され、愛され、尊敬される」
中国のイメージを作ろう!(^▽^)




全世界の裏RPE読者の皆さま、こんにちは!

北野です。



習近平が、


「信頼され、愛され、尊敬される」


中国のイメージを作るよう、共産党の幹部に伝えたそうで|す。

BBC NEWS JAPAN  6月3日から。



<中国の習近平国家主席は5月31日、


「信頼され、愛され、尊敬される」


中国のイメージを作り、友好国の輪を拡大したいと中国
共産党幹部に伝えたという。国営新華社通信が伝えた。>



これ、なんなのでしょうか?

トランプさんは、「アメリカファースト」「アメリカ単独主義」で、

同盟国を重視しませんでした。

つまり、アメリカ一国で中国と戦っていた。


ところがバイデンさんは、
同盟国との関係を修復することで、中国を追いつめています。

反中包囲網の核になっているのが「クアッド」。

つまり、日本、アメリカ、インド、オーストラリア。

これに、イギリス、フランス、ドイツが加わりつつある。

実に強力な布陣です。


これらの国々は、
中国がウイグル人100万人を強制収容所に入れ、

ウイグル女性に不妊手術を強制し、

事実上の「民族絶滅政策」を実行していることを
問題視しています。


そして、最近ではバイデンも、
「新型コロナウイルスの起源は、武漢研究所なのではないか」と
いいはじめている。

現状は、「情報機関に調査を依頼した」段階ですが、

トランプさん時代のように、「中国のせいでパンデミック
が起きた!」と、責任を追及される可能性がある。


というわけで、中国は嫌われ、孤立し、情報戦でいうところの

【 悪魔化 】が着実に進行している状況なのです。


習近平もそのことを知って、
「信頼され」「愛され」「尊敬される」イメージをつくれ
と指令を出したのでしょう。



▼でも、その中身は・・・・



遠藤誉先生の記事に、
習近平が具体的に何を言ったかの解説がありました。



<●中国共産党が真に中国人民の幸福のために努力してい
ることを外国人に理解してもらい、なぜ中国共産党が有能
なのか、なぜマルクス主義が機能するのか、なぜ中国の特
色ある社会主義が良いのかを理解してもらうために、中国
共産党の宣伝能力を強化しなければならない。>



ここで面白いのは、
「マルクス主義が機能する」といっていること。

もし習近平が、いまだに
マルクス主義を信じているのなら、
かなりヤバいです。

マルクス主義は、「階級闘争史観」です。


奴隷階級は、奴隷所有者階級を打倒する。

農奴階級は、地主階級を打倒する。

労働者階級は、資本家階級を打倒する。


それでようやく、
「万民平等の共産世界がやってくる」という思想。

習が本当にマルクス主義者なら、
日本、アメリカ、欧州など「資本主義国」は、
「打倒されるべき存在」です。



<●中国文化や中国文学を用いて世界に
中国共産党の良さを浸透させ、中国に対して
友好的な人々を増やしていかなければならない。>


これは、「サイレント・インベージョン」(静かなる侵略)
をもっとやれや!ということですね。



<●開放的で自信に満ち、控えめで謙虚で、
「可信、可愛、可敬」な(信頼され、愛され、敬愛される)
中国の心象を創り上げていかなければならない。>



「信頼され、愛され、敬愛される」

「心象=イメージを創り上げていかなければならない」

あくまで、「イメージを創る」ので、

「中国の中身が変わらなければならない」とはいっていません。

「中国は、信頼できる、愛される、敬愛される存在だな~」

と「思ってもらう」ように「工作しよう」と。


悪女が大富豪に近づくとしたら、

「この娘は、信頼できる、愛される、敬愛される存在だな」

という「イメージをもたれるよう」努力するでしょう。

それと同じで、要するに、「うまいことだませよ」という

意味。



<●人類運命共同体の御旗を高く掲げ、多国間主義を唱え
、一国主義・覇権主義に反対し、国際新秩序を形成すべく
国際社会を導いていく。

中国の発展そのものが世界に最大の貢献を果たし、人類の
問題解決に知恵を与えることを宣伝していかなければなら
ない。>



これ、「言ってること」と「やってること」がずいぶん違います。

彼は、「一国主義、覇権主義」に反対としています。


しかし、1895年から1970年まで
一度も領有権を主張したことのない尖閣諸島を、

いきなり「我が国固有の領土で核心的利益」
と勝手にきめてしまうのは「覇権主義」ではないですか?


「南シナ海は全部中国のもの」と勝手に決め、
あちこちを埋め立てて軍事拠点化している。

これも覇権主義でしょう。


「国際新秩序を形成すべく国際社会を導いていく」との
ことですが、中国がつくる国際新秩序とは何でしょうか?

ウイグル人の悲惨な現状を見て、「中国が国際新秩序を
形成してほしい」という人がいるでしょうか?

中国が覇権国になれば、日本人だって、
ウイグル人と同じ運命になる可能性がでてきます。



習近平の、「信頼され、愛され、尊敬されるように」と
いうのは、

ただの作戦にすぎません。

この発言を受けて、どの人が、


「中国は変わった。

いまこそ和解に動くべきだ!」


といいだすか、注意深く観察していきましょう。

@遠藤誉先生の記事はこちら。↓
https://news.yahoo.co.jp/byline/endohomare/20210604-00241351/



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